4月16日、上川陽子内閣府特命担当大臣(少子化、男女共同参画)とJ-Win「国・社会・内閣府への提言分科会」を中心に、ワーキングマザーを加えた9名のメンバーと開かれた懇談会第3回目をお届けします。司会は内閣府男女共同参画局長の板東久美子氏です。
桑迫 先日、入社2年目になる部下と1年間の目標について話し合う機会がありました。彼女はこの5月に入籍をしたのですが、結婚は早いし、子供も早く産むと思います。子供を産むときに、仕事を辞めるのか続けるのかは、そのとき考えたいと言いますが、キャリア志向は捨てていないのです。
今までの私たちのように『男働き』をしていた世代とは違う考え方、違うライフスタイルを選ぶ若者は、これからどんどん増えてくるのではないかと思います。そういう人たちが管理職になれる、意志決定部門を担える、そういうところに来て初めて女性たちが力を発揮できるようになるのではないでしょうか。
それまでに10~20年の時間はかかるかもしれませんが、その間に我々がやらなければならないのは、自分たちとは違う、『男働き』をしない人たちの働きをちゃんと認めてあげることが大事なのではないかと思います。
松宮 とくに男性の意識がなかなか変わらないというところが、各社さんいろいろと悩みが深いのだと思っています。とくに、長時間就労を美徳としている世代が、部下も巻き込んでいる傾向があります。その洗脳を受けてしまっている若い社員たちの意識を変えることが大事かなと認識しています。
女性はある意味タイムマネージメントの重要性を経験しているひとも多く、理解し納得もできると思うのですが、長時間労働が当たり前だと思っている男性の意識を変えるのは、体験がないだけに難しいのでしょうね。
澤谷 仕事を契約として合意し働けるのが理想的だと思います。仕事の成果がはっきりしないと、長時間労働が根付く原因になります。現在の仕事はeワークもあって働きやすいのですが、仕事が好きになってしまうと結構バリバリと働いてしまいがちです。もしくはもう駄目だとあきらめてしまう場合もあります。
いちばん素敵なのは、その真ん中にあるみんなが「素敵よね、あの人の働き方」と言えるような働き方ですが、それを実践するのは難しい。国をはじめリーダー方たちが素敵な働き方を率先して行い、それらを紹介していただけるといいですね。